海外勤務を始めたものの、海外におけるコミュニケーションがスムーズにいかないとなかなか仕事も進めることができません。
また、日本ではTOEICが高得点で語学力に自身はあるものの、何だか外国人の同僚や顧客とのやり取りがしっくりこない、と感じている人は、立ち居振る舞いを見直してみる必要があるかもしれません。
日本は手を使ったジェスチャーをしないどころか顔の表情もビジネスの場ではあまり変えないということも多いかもしれませんが、海外では、言葉と同じくらいジェスチャーや立ち居振る舞いが大事になってきます。
特に、アメリカやヨーロッパでは、ビジネスにおいて堂々と自信のある振る舞いが求められ、日本人の低姿勢で相手に取り入る姿勢が必ずしも功を奏しない場合が多くあります。
日本において、日本通の外国人とビジネスをする場合は別ですが、外国人とのビジネスでどんな立ち居振る舞いに気をつければ良いかを知っておくのは役に立つでしょう。
相槌を打ちすぎないこと
日本では「聞いています」という仕草の首を縦に降る行為ですが、むやみやたらに相槌をうっていると「合意している」とみなされてしまうこともあります。
相手に誤解を与えない意味でも、時たま「yes」という合いの手を入れる程度に止め、相手の話を静かに聞く姿勢を身につけましょう。
首を横にかしげないこと
女性に多い首を横にかしげるという行為ですが、日本では男性もよくやってしまう仕草です。
ヨーロッパではなかなか見かけませんが、男性が首を傾げているのをみると少し女性的だと思われるようです。
この「首をかしげる仕草」というのは、心理的には、「相手に心理的に従順になっている」という意味合いもあると言われ、無意識のうちに相手に主導権を与えてしまう要素になっているかもしれません。
堂々と立っていること
国を選ばす姿勢は大事ですが、低姿勢が高評価を得る日本とは異なり、それなりに堂々とした立ち居振る舞いの方が、自信があり「できる人」のように捉えられます。
会議のプレゼンや上司との面談時のみならず、普段の立ち方座り方も、背中を丸めているのではなく、なるべく頭を上げて胸を張って自信ある風を装ってみましょう。
小走りをやめましょう
日本では「急いで対応します」というちょっとしたジェスチャーにもなる小走りですが、海外でビジネスの場で小走りをすると「走らないで」と言われてしまう場面も出てきます。
また、小走りをすることでバタバタとした印象を与え、ストレスがかかっている弱い状態を晒しているというふうにとらえられるため、どんな時も落ち着きを持ってスマートに対応するのがベターです。
感情よりも冷静
海外では感情的になって物事を解決しようとすることは、スマートではないとみなされます。
例えば、問題が起こった時に負の感情に包まれてしまったり、勢いに任せた正義感でモノを言いすぎてしまったり、理不尽なことに出合った時にうまく噛み砕くことができずに負の感情を閉じ込めて攻撃的な態度になってしまったりなど、様々なケースがあります。
常に冷静さを欠かさずに「上手に対応する= “handle well”」ことが求められます。
はっきり伝えることと感情を出すことは別
日本でも公の場で感情を出すことはあまりよしとされておらず、感情的になってしまうことはないかもしれませんが、それと同時に言いたいことを言えないということもあると思います。
海外では、「感情的にならずに言うべきことは言う」という姿勢が必要になります。
口を開いたら感情的になってしまうので言いたいことが言えない!というのは、感情的になってしまっている証であって、感情とは別に、言いたいことを明確に伝えるという方法を見つける必要があります。
例えば、どんなに理不尽な上司に怒りがあって人事部に状況を説明したい時も、泣き叫んだり怒り任せて感情的に状況を話すのではなく、淡々と客観的な姿勢で伝わりやすいように伝える、というような感じです。
感情は感情で湧き上がるものなので否定する必要はありませんが、ビジネスの場面で状況を説明する時には、「感情はとりあえず横に置いておいて」というような姿勢が大事になります。
まとめ
海外における立ち居振る舞いは日本とは異なる部分があります。
皆言葉には出さない部分ですが、立ち居振る舞いから得ているその人に関する印象や情報というのが多くあるということも事実です。
海外でどのような印象が持たれるかというのをきちんと理解して、それなりの立ち居振る舞いができることも海外勤務の成功の大きな要素でしょう。
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