日系企業と外資系企業の違いの一つに、ミーティング時の対応というものがあります。
企業間の違いというよりは、国の文化の違いという方が大きいでしょう。 外国のビジネスマンが、日本の会社とミーティングをした際に感じる「なぜ?」を簡単にまとめてみました。
海外勤務をする際は、外国人のビジネスマンが日本とのビジネスにおいてどんなことに疑問を持っているかを認識しながら進めるとスムーズに行くでしょう。
ミーティング参加者が多い
外国人ビジネスマンがミーティングをするときによく抱く疑問は、「日系企業側はなぜそんなにミーティング参加者が多いのか?」ということです。
外資系ではミーティングに1−2人しか参加しない一方で、日系企業側は4−5人参加するということがあります。
日系企業側としては、担当者一人、オペレーション担当者一人、プロダクト専門者一人、上の人2人くらい、などとプロジェクト全体にかかわる数人を一度に呼んで、相手の質問に答えられるように知識の補い合いをし、会議内容を共有することによって社内報告をスムーズにしようという意識があります。
一方で外資系の場合は、担当者一人、または担当者とプロダクト専門者一人が出てくることが多く、上の人や「後々プロジェクトに関係するかもしれない人」を何人も連なって出てきたりすることはありません。
これは、担当者に任されている裁量が大きいこともありますが、少数で行くことによって会議をシンプルにするということと、「(質問される)かもしれない」という未来仮定で物事を考えてなくあくまで現在思考ということも挙げられます。
意思決定に時間がかかる
外国人ビジネスマンが不思議に思うことのもう一つは、日系企業では意思決定に時間がかかるということです。
友人の外国人が初めて日本の会社と取引を始めるにあたって会議を設定し、友人は手数料から何から数字を全部用意して交渉する気満々であったのに、日系企業の方はまずは初回の挨拶で終わってしまった、という話を聞いたことがあります。
また、その場で提示された条件ごとも、日系企業は会議の場で即決することはほとんどなく、「一度持ち帰って社内で検討します」というスタンスを取ることがほとんどです。
外国人ビジネスマンとしては、交渉結果を持ち帰って上司に報告したいのに、何も決められず会議を終えることになりもどかしい思いをすることもあるようです。
反応が薄いけれど「yes」は多い
外国人ビジネスマンは、会議中の日本人ビジネスマンの首を振る回数に実は内心驚いています。
日本では「そうそう」という風に首に盾を振ります。相槌を声に出さずとも「聞いている」ということを示すために首を縦に振る人も多いですが、その癖が英語を話すときにも出ている人は多いようです。中には”yes, yes”と言いながら首を振る人もいますが、これは大きな誤解を生む元になってしまいます。
外国人ビジネスマンは、そのような反応を見ると「交渉がうまくいった。合意してくれている」と感じてしまい、蓋を開けてみると、実は答えは”NO”であったとがっかりするといった例もあります。
日本語では、相槌というのはあくまで「話を聞いています」ということを示すものですが、英語において相手の話に”yes”と言い続けると、激しく同意していると思われ誤解を生む元になりますので気をつけましょう。
まとめ
外国人ビジネスマンが不思議に思う日本人とのミーティングにおける「なぜ」をまとめてみました。外国といっても、各国によって反応の仕方も受け取り方も異なるため、それぞれの文化を事前に少し調べてからミーティングに臨むのが良いでしょう。
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