海外ビジネスで日本以上に人脈が大事なのはなぜか

転職

海外のビジネスでは人脈というのはとても大事だと考えられています。「コネクション」という言い方がをしますが、コネがあることは良いことであるとされています。

日本でも、ビジネスにおいて接待という形で飲食を共にしたり、多くの人を知っていることは大切ですが、多くの場合、自分の会社のお客さんとして接待をしたり、セミナーで単に名刺交換をしただけであったり、誰々がどこの会社に勤めているということを知っているだけであったりします。

「コネ」という言葉を使うと、親族くらい近い人が助けてくれるイメージがありますね。

海外にも親族のコネはありますが、必ずしも親族とは限らない他人同士のコネクションもあります。

飲みニケーションを重視しない文化において、コネが大事である背景を今回はご紹介したいと思います。

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どんな人脈をコネクションと呼ぶのか

海外において役に立つコネクションというのは「自分のために動いてくれる人脈」があるということです。

自分のために動いてくれるというのは、具体的には:

  • 仕事探しの際にリフェレンスになってくれる(推薦状を書いてくれる)
  • その人のいる環境に自分を入れてくれる
  • 自分と同じ目線で問題解決に当たってくれる

などがあります。 親族は当然ながらある程度動いてくれることが多いですが、他人であるとなかなか難しいというのは容易に想像がつきます。

その人にとってあまり得がないと感じると、人は動いてくれませんよね。

では、どうしたら、その人が動いてくれるようになるかというと、以下のようなケースがあります。

  • 以前一緒に働いたことがあり、居心地が良かったのでまた一緒に働きたい
  • とてもいい人材なので、紹介することによって自分も誰かに感謝される
  • その人の持っているスキルや経験が他人にとても役に立つ
  • 友達の友達というように、自分の人脈サークルに関わっている

逆に言うと、以下のような人は人脈とは言い難いでしょう。

  • 飲み会で知り合って勤務先を知っているだけの人
  • 名刺交換をしただけの人
  • 顧客として以前関わったことがある人
よく飲みの席で聞くような「友達の友達が○○会社に勤めていて〜」という「すごい人知ってるアピール」はあまり意味のある人脈ではなさそうですね。

人脈と呼べるようになるには、自分の人となりやスキル・経験などをきちんと理解し、それを高評価してくれていることが大事です。

また、それなりに高評価してくれていたとしても、他人のために力を尽くす気があまりない自分本位の人は、あまり人脈としては役に立ちません

海外でなぜ人脈が大事なのか

フランスや中国など、人脈重視といわれる国もありますが、そうではないヨーロッパ諸国やアメリカであっても、良い人脈というのは自分の人生にプラスになります

なぜ良い人脈が大事なのかというと、海外では、雇用主の人事権がとても強い日本とは違い、現場にいるスタッフが自分の部署で人材募集をかけることが多く、個々の人にそれなりにビジネスに関わっていく人を決められる要素があるからです。一方で人事部は、現場のマネージャーの意思を尊重したり、人材が決まってから形式的に手続きをする場所であることが多くあります。

自分の以前働いていた上司が他社に転職し、しばらくしたら自分も呼ばれてその部署に移ることになったり、以前同じプロジェクトをやっていてやりやすい人に起業時に声をかけて一緒に始めるということも多くあります。

受け入れる側としても、すでにその人のスキルを高評価し、居心地の良さが保障されているため、新しくよく知らない人を雇うよりはリスクが少ないと考えられています。

 

つまり、『人脈を作る』というのは、思っているより大変なことなのです。

『人脈』=『知ってる人』という定義で理解していた人には、さらなるチャレンジとなります。

終身雇用でコーポレートアイデンティティが強い日本文化にいると、人脈というカテゴリーよりは「企業」という枠組みで他者を区別する癖が強いので、積極的に人脈を作ろうという気にならないかもしれませんが、海外に出た際には、日本人であれ外国人であれ、自分自身を本当の意味で認めてくれる人材に出会うということは大切なことです。

まとめ

これまで日本にいて人脈を作るということに意識を置いてこなかった人も、海外に出ると同時に人脈の大切さを痛感する場面も出てきます。

転職が多い海外のビジネス文化ならではかもしれませんが、企業の枠組みだけにとらわれず、また、表向きの当たり障りのない名刺交換や食事会だけにとどまらず、自分の人格やスキルを理解し認めてくれる人と積極的に繋がっていくことが肝要になります。  

 

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