AWSとはAmazon Web Serviceの略でAmazon(アマゾン)社が提供しているクラウドサービスの名称です。
AWSはグローバルで展開しているクラウドサービスシェアの中でこれまで首位を占めてきたサービスです(2019年時点7月時点でマイクロソフトに抜かれています。)
様々な企業がクラウド化を進める中、AWSのサービスはより避けては通れないものとなっています。
どの会社のクラウドに精通しているかによってもスキルセットが変わってきそうですね。
また、AWSは他のクラウドサービスと比較しても文系の非エンジニアがとっつきやすいサービスとも言われています。
クラウドとはなんぞや、というところから始める文系にとって、クラウド用語をより噛み砕き、ユーザーフレンドリーなプラットフォームを提供してくれているAWSはクラウド初心者にとって始めやすいと言えるでしょう。
クラウドに関心のある文系の非エンジニアさんがAWSの勉強を始める際にとても役立つ情報と用語集を以下にまとめてみました。
AWSの役に立つ資格
AWSの勉強を本格的にしたいと思ったら、AWS 認定クラウドプラクティショナー という資格を目指してみるのをおすすめします。
AWS認定クラウドプラクティショナー試験は、AWSクラウドのコンセプトと概要を説明できるようになるための資格で、特定の技術的専門知識とは切り離されているので、とてもとっつきやすい資格です。
AWS認定クラウドプラクティショナー資格を勉強することによって、AWSクラウドサービスと個々の技術の理解を深めることができ、AWS導入を試みようとしている企業にとっては必要な知識であると言えます。
また、AWS 認定クラウドプラクティショナーを取得した後は、より専門知識を必要とするアソシエイト認定に進むことが可能です。
認定で必要とされる内容は以下(AWSのサイトより抜粋):
- AWS クラウドとベーシックなグローバルインフラストラクチャの定義
- AWS クラウドのベーシックなアーキテクチャ原理説明
- AWS クラウドの価値提案
- AWS プラットフォームの主なサービス
- 一般的なユースケース (例: コンピューティング、分析など)
- AWS プラットフォームのセキュリティとコンプライアンス(責任共有セキュリティモデル)
- 請求、アカウントマネジメント、料金モデル
- ドキュメントや技術サポートのソース (例: ホワイトペーパー、サポートチケットなど)
- AWS クラウドにおけるデプロイと運用のベーシック
学び方
基本的には本を買ってひたすら読む、という勉強方法ですが、サポートがあったほうが良いという人は、
Udemy(ユーデミー)のAWSコースがおすすめです。
■ 詳細は以下
AWSの勉強に役に立つサイト
・AWS Black Belt Online Seminar「AWS 認定クラウドプラクティショナー取得に向けて」
アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社がAWSを学ぶ人のために作成したビデオです。これから始める人はまずは必見です!
クラウド初心者は本を読むのと同時にお世話になるページです。
AWSを学んでいく様子を初心者と同じ目線で噛み砕いて説明してくれるブログです。情報が盛りだくさんで勉強になります。
・AWSの公式E-learningです。
AWSが無料で受講できるE-learningを提供しています。英語と日本語の両方があり、おすすめは両方の言語で一通り学ぶこと。また、各セクションの最後にある確認問題はみておきましょう。
本で独学したい方はこちらの本がおすすめです。初心者にとってはものすごく噛み砕いて説明してくれるありがたい本です。
・ゼロからわかるAmazon Web Services超入門 はじめてのクラウド (かんたんIT基礎講座)
▶Amazon商品リンクをみる
最終的にはこの本で試験問題を確認するという手順です。
嚙み砕きAWS用語
文系非エンジニアがAWSを学ぶ時、クラウド初心者であればある程度用語を覚える必要があります。
すべての用語を一度ざっと見直してみることをおすすめしますが、中でも最初に知っておいたほうが良い用語や文系がつまづく単語を以下に抽出しておきます。
ちなみに用語の定義は上記にも示したAWSの用語集のページに記載されていますが、それをちょっとわかりやすく噛み砕いてみました。
以下は単語集です。(順不同)
Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)
Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) は、つまり仮想サーバーのことですね。
Compute CloudとCが2つ並ぶのでC2となっています。
インスタンス
Amazon EC2で作成したサーバーの一つのようなもの、と理解してます。何個も作れてインスタンス1、2、3と名前もつけられます。
サーバーってEC2の事じゃないの?インスタンスがサーバーなの?と思ってしまいますが、
EC2の機能の中にある起動させるサーバーファイルという感じです。
この辺は実際にアカウントを作成してテストしてみると分かりやすいですね。
Amazon マシンイメージ (AMI)
『Amazon Elastic Block Store (Amazon EBS) または Amazon Simple Storage Service に格納される、暗号化されたマシンイメージ』
・・・という正式説明なのですが、
つまりは、テンプレートのようなもので、サーバーの状態は日々変化しますが、イメージはその時点で切り取り保存できるもののようです。
エクセルシートも、たまにバックアップのためやその時点のデーター保存のために、日付を変えて何度も同じファイルを保存したりしますよね。
サーバーを増設する時なんかに、その『イメージ』を元に作ります。
DNS
ドメインネームシステムのこと。
ドメインネームシステムとは、わかりやすいドメイン名 (www.example.com など) を、コンピュータが相互接続に使用する IP アドレス (192.0.2.1 など) に変換することで、インターネットトラフィックをウェブサイトにルーティングするサービスです。
リージョン
『同じ地域にある AWS リソース のうち、指定されたもの。リージョンは最小 2 個の アベイラビリティーゾーン で構成されます』
つまりは地域。例えば日本やアメリカ、などの各地域にそれぞれいくつかのアベイラビリティゾーンがあります。
アベイラビリティーゾーン(略してAvailability Zone = AZと言われます)
リージョン内の仕切られた場所。
他のアベイラビリティーゾーンに障害が発生してもその影響を受けず、低コスト、低レイテンシーで同一リージョン内の他のアベイラビリティーゾーンに接続できます。
日本の中のアベイラビリティゾーンを選べます。
EBS (elastic block storage)
ディスクのようなものだと思われます。最初にサーバーを作ると容量が増えるのがわかります。
ちなみにEBS内に、『スナップショット』という機能があり、金太郎飴のようにその時その時で切り取り保存しておけるようです。
RDS(リレーショナルデータベース)
要はデータベースです。AWSはアマゾンが自前で全部準備しているのではないので、MySQL、PostgreSQL、ORACLE、SQLServer などから選択ができます。
マルチAZにホットスタンバイしてくれる(=他のリージョンからも接続できる)ので、障害に強いのが利点。
また、RDSを立ち上げたらEC2に繋げてあげる、というのが通常のプロセスのようです。
Auto Scaling
自由自在にサーバーの容量を変化させてくれるとってもありがたい機能。従量課金制なので大事な機能です。AWSの良さでもあります。
リザーブドインスタンス
特別なパラメータを満たすインスタンスのオンデマンド使用料を割引する、EC2 インスタンス の料金オプション。顧客は、インスタンスの使用方法にかかわらず、インスタンスの期間全体を通じて支払います。
エッジロケーション
CloudFront がコンテンツのコピーをキャッシュするために使用するサイト。これにより、コンテンツが場所に関係なく迅速にユーザーに配信されます。
S3
ストーレージサービス・・・画像や動画をS3で保存できます。昔で言うところのUSBのようなものだと理解しています。
容量は無制限で高速なので信頼性も高いのが利点だそうです。容量を気にしないで動画をじゃんじゃん作れるなんていいですね。
Bucket(バケット)という言葉がよく出てきますが、これはS3という空間の中に自分用の入れ物を作ってそこに保存する場所です。バケットの中に一つ一つのフォルダーを作成して、画像を直接アップロードしたりできます。
SDK (software development kit)
S3にこれからのパッケージをアップロードして使える便利なキットです。
ロードバランサー
ロードバランサーは、リージョン内のすべての アベイラビリティーゾーンにわたる複数のアプリケーションインスタンスにトラフィックを分散できます。
つまり、サーバーを増設した時に、どっちのサーバーが空いてるかなあ?と頭を使いよきにはからって使い分けてくれる優秀な振り分け機能です。
エンドポイント
ホストおよびポートをウェブサービスのエントリポイントとして識別する URL。ウェブサービスの各リクエストには、1 つずつエンドポイントが含まれています。ほとんどの AWS 製品には、高速で接続できるようにリージョンごとのエンドポイントが用意されています。
まとめ
5GやAI/IoTと技術が発展するにしたがって、文系にとってもこれからはビジネスの場面において、ーおそらくプライベートにおいてもー、理系的な知識がある程度は必要になってくると思われます。
AWSは数ある柱となる技術の大きな一つですので、一度数時間机に向かって資料を読み、概念を理解してみる時間をとっても良いでしょう。
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