ビックデータと人工知能の時代と叫ばれて久しいですが、ロボットが私たちの日常生活に入りこんでくるこれからの世界では「技術的失業」と呼ばれる大規模な失業が起こることが予想されています。
「技術的失業者」の大部分に当たる人たちが、これまで社会を支えてきた高学歴高収入のホワイトカラーの人たちだと言われています。
ホワイトカラーの人たちは、これまで地頭の良さを生かし、大企業において高度な論理的思考を駆使しより高度なアドミニストレーションを行うことを得意としてきました。ただそれらの仕事は、全て人工知能が得意とする分野であり、近い将来多くの作業を効率化の名の下に自動化されてしまうと危惧されています。そうなったら失業してしまう人が大量に出てきます。
そんな時代に必要なスキルはもはや学校で良い点数を取ることでも、事務仕事をきちっとこなす正確性でもなくなってきています。
時代の変化の大きな波が来ていますね。
これまでの思考方法では、時代についていけなくなるのは明らかです。
今回は、そんな時代に必要とされるであろうスキルをまとめてみました。
柔軟な思考力
時代の変化が激しすぎて、昨日まで価値があったものが明日からは価値がなくなる時代。そんな時に求められるのは、何をともあれ柔軟な思考力です。今の時代やこれからの時代に必要な力は、昨日まで必要だった力とは全く異なるものであるかもしれません。
自分は柔軟だから大丈夫、と思っている人も多いかもしれませんが、人間は自分の育った教育やこれまでの価値観、今いる環境から多大な影響を受けています。自分が他人や物事を判断する一つ一つの軸が、実は今までの古い価値観に基づいている、と気づくことも大切です。
変化をバネに成長する力
この言葉だけであれば、今までの環境でも使われてきたフレーズかもしれません。でも、これからの時代は、この力は本気で必要になります。
例えば、ITの時代と言われて数十年経ちましたが、そのITの世界に近づくために何か一歩踏み込んだことをしていますか?ブログを書いたり、ウェブサイトを立ち上げたり、プログラミングを学んだりしてみましたか?
コンセプトを理解して、時代が変化をしているのをただ感じているだけではダメです。自分の中にその変化を取り込んで、自分を今より一歩確実に成長させる力が必要になります。
「自分はこれをやった」と言えるものがない人は、今すぐ始めてみましょう。
常にアンテナを張って時代を読む力
常にアンテナを張って、時代を読む力はこれからの時代とても大事です。特にインターネットの時代は、皆が同じように情報にアクセスできる時代になり、情報を取り入れようと思えばいくらでも取り入れることができます。
言い換えると、ここまで誰でもアクセスできる状態になったのであれば、皆平等なわけです。これまでは社会的に特権階級の人のみが持っていた情報を、何も持っていない一個人が得られるようになるわけです。
そうなると次は、「いち早く情報を取り入れて行動を起こしたもの勝ち」という状態になります。
インフラを駆使して、情報弱者から抜け出て情報強者になったもん勝ちです。
鋭い感性と物事の真髄を理解する分析力
これからの社会は、既存の社会の枠組みではなく、個人の力が重要になってきます。インターネットにより、個人の発信能力は最大限可能になりました。テレビで芸能人やセレブとして取り上げられなくても、芸能人よりも人気が高くフォロワーが多い一般人もたくさん出てきています。一般人がYoutuberとして情報を発信し、人気を得る時代になりました。
個人一人の活動で、収入が得られ、物事がまわるようになるのです。
そこで求められるのは、鋭い感性と物事の真髄を理解する力です。芸能人でもない個人が情報を発する時代においては、市場に多くの情報が出回る情報過多になるわけですから、当然その情報の質が問われてきます。いくら発信しても中身のない情報や嘘くさい情報は見向きもされなくなります。
「より鋭い感性を持ち、物事の真髄を言い当てている人から情報を得たい」という流れができるでしょう。
自己認知力と他者への理解
これまでは、良い大学を出て大企業に就職するという社会的に認知された「高み」があり、目指す方向性が決まっていましたが、これからは一人一人が全く異なる仕事をし全く異なる生き方をする時代になります。隣の人が目指しているものは、自分が目指すものではなくなるでしょう。
また、社会的な地位を高めてくれた「大企業勤務」という肩書きもなくなるため、社会的認知が得られなくなります。今まで「すごいね」と言われていた人は、自分が何者であるかを自分で認識する必要が出てきます。自分がやっている仕事や活動が、端から見てすごいかどうかで満足度を測るのではなく、自分にとって満足度が得られる活動であるか、社会的に役に立っているか、という物差しで測るようになります。
また、この社会の変化は、日常のありとあらゆるところに影響が出てきます。事務仕事が単になくなる、というだけではなく、人々の生き方やライフスタイルにまで影響が出てくるんですね。
自分とは全く異なる考え方をし生き方をしている他者への理解ということも、当然ながら必要になります。
「普通こうすべきじゃない?」というような会話も死語になりそうですね。個人の時代においては、何をもって普通というかも基準軸がなく、あくまで一個人の意見や考え方、という見方になりそうです。
多種多様な生き方が出てくる反面、それを認められるような寛大さも必要になってくるんですね。
個人で稼ぐ力と起業力
これまであった職がなくなる時代において、個人で稼ぐ力と起業力はとても大事になってきます。これからの時代では、稼ぐ仕組みが変わってくるため、新しい社会における収入の発生方法を理解することが大事です。
また、理解するだけではなく、実際にその発生方法に基づいて自分がアクションを起こすことが大事になってきます。これまでのように会社に毎日行っていればお給料が出るという時代ではなく、自分自身が何かを動かして初めて収入が作られるという時代です。起業力と個人で稼ぐ力はこれからの時代にとても大事になってきます。
まとめ
人工知能ので仕事がなくなると危惧されている時代に必要なスキルは、学校の試験では得られないようなものばかりです。これまで暗記力や論理力を得意としていた人にとっては新たなチャレンジになりますが、そのスキルを得ようとすることも柔軟な思考力の一つです。
時代の変化の大きな波に遅れないよう、できることから始めていきましょう。
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