上司といえども完璧ではない・・・とわかっていながら期待してしまうのが、上司という存在。
親が完璧ではないと知っていながら親に何か言われれるとダメージが大きいというのと似てますが、決定的な違いは『今の自分の生活がかかっていること』だと思います。(親もかかっている人もいると思いますが・・)
傷つけられても職を失うことを考えたら言い返すことも嫌いになることもできない。
嫌われてしまうと自分の評価に響きかねない(好き嫌いを抜いてフェアに評価してくれることも期待できないですし)。
そんな時は、どうしたら良いのか・・・
ヨーロッパ的要素を踏まえて考えると、
- 相手が変わるか
- 自分が変わるか
- 環境を変えるか
のどれかが対処法になる、と答えはわりとシンプルです。
パートナーとの関係にも似ていますね?
相手を変えられるか?という問い
『相手を変える』というのは、ついつい期待しがちになることではありますが、実際とても難しいことです。
上司との対話時間を持とうと面談を要請し、1週間待った後に2−3時間話し合って、頷いてもらい理解を示してもらった・・・が翌週からまた同じことが行われている、とがっかりした経験はないでしょうか。
なんで?あれだけ言ったのに・・・
と悔しさと落胆で、仕事も手につかない、ということもあるかもしれません。
そもそも他人は全く別の個人として存在するため、自分が変わることなく、一度や二度何かを伝えただけで相手の行動や考え方まで変えていくというのは、相当難しいことです。(たまにできる優秀な方もいます。)
相手は相手で、意見も考え方もあるだろうし・・考え方は、長い年月を経て形成されているものですよね。
さらに、心理学的には、『相手を変えること』ができるただ一つの方法は、『自分がまず変わること』だと言われています。
相手が変わらない限り自分も変わりたくない、という思いや、自分が変わったところで相手が変わってくれなかった、というもどかしさとも付き合っていくことになり、改善には中長期的な視点が求められます。
コミュニケーションスキルを磨き、他人のモチベーションをあげたり、リーダーシップを発揮することによって、人を動かすということが、どれだけ価値のあることかが理解できますね。
自分が変わるために自己分析をしてみる
相手を変えるのが難しいとなり、さて残る二つの選択肢として、自分を変えてみよう、と思った方。
まずは、どこまで現状が劣悪な環境なのかを事実をもって分析してみましょう。
ヨーロッパの国では、この「事実と感情を分ける」という作業を重視します。
その際は、感情を抜きにして
- xx(上司)がxxと言った
- xx(同僚)がxxをした
- その際x名の同僚が半径xメートルにいた
などと、あくまで事実に基づいた分析を行い、
- それによって自分はどう思った・感じた
- 普段からどう思っている
ということを、分けて考えみると良いでしょう。
受け手(つまりは環境が悪いと感じている人)のセンシティビティとは、とかく主観的になりがちですが、細分化することによってどこにわだかまりがあるのかが見えてきます。
また、この自己分析や自分を変えるということは、単に『受け取り方を変えてポジティブに生きる』という単純な話ではなく、受け取り側の人にとってベストな環境はどこであるか、という自分探しのきっかけにもなります。
劣悪な環境を分析することは、自分の今の現状のどこをどう変えていけばより快適な状態に近づけるか、というポジティブな行動に向けての第一歩になります。
それは、転職であったり、仕事内容であったり、仕事の仕方であったり、コミュニケーション方法であったり、普段の考え方であったり、人間関係の形成の仕方であったり、その人それぞれによる全く異なる変化要因であったりします。