先延ばしをして、何度注意しても課題を終わらせてくれない部下がいる。
夫に家事を依頼してもいつまでたってもやってくれない。
子供がゲームばかりして宿題を先延ばしする。
友人が先延ばしの連続で、ほぼ毎回「やるやる詐欺」になっている気がする。
・・・そんな症状を抱えた人が周りにいる方も多いと思います。
そんな「先延ばし癖」がある人は、いったい何を考えているのか?と思う人もいるでしょう。憤慨している人もいるかもしれません。
でも、腹をたてる前に、彼らは、奥深くの不安や葛藤と四六時中戦っているのだ、ということをまずはわかってあげてください。
周りにいる人も苦しいかもしれないけれど、それを抱えている本人はもっと苦しい。
何も手助けできなくても、彼らが実は、心の中や頭の片隅で考えている様々なことを、受け止めてあげることが最初のサポートの一歩になると思います。
先延ばししている人っていったい何を考えているの?と思った方。
以下のようなことを、先延ばしをしている人が考えていること、が多いです。
- もっと効率の良い作業の仕方があるのではないかと試行錯誤しているうちに時間が経っている。
- 何かを取り掛かることによって、他のことができなくなるリスクを真剣に考えている。
- そもそも出会ったばかりの他人が、自分に好意を持ってくれると思えない。ゆえに、他人への遠慮をしすぎるため、何も言えなくなることが多い。
- 本当は別の提案をしたかったり、頼まれごとにそもそもノーと言いたいが、はっきり物事を言うことが無理すぎるので、できないため元来いやいや引き受けている。
- 自己評価が低く、「失敗したらどうしよう」と心のどこかで思っている。開始してしまったら失敗か成功かの判断が下されてしまうので、動けないでいる。
- そもそも過去の自分のトラックレコードor成功体験が少ないので、何かをやり始める時の必要条件がさっぱりわからない。(集中力、環境、モチベーションなど)
- 何かを始める際に、集中してやる環境が必要になると思うけれど、片付いてない部屋やデスクを見て愕然としている。
- 自分がタスクを始める頃には、もう状況が変わっていて、自分の努力が無駄になるのじゃないかと、スタート前から一種の無意味さを感じている。
- コツコツやって身を結ぶというより、なるべく最短で最効率の方法を取りたいがゆえに、気づいたら出来合いの結果だけを求めすぎてしまっている。
- やることの価値はあまり理解できないが、やらなかった時の不利益(時間のロス)などが大きく感じられる。やる前から、やらない自分に対して軽く絶望している。
いかがでしょうか。人によってはまだまだ様々な感情が渦巻いていて、先延ばしをしている人は、常に頭の中に様々な思考を張り巡らせて、アイドリング状態にあると言えるかもしれません。
そのため、何もしてないのに疲労も半端ないわけですね・・。
先延ばししている人は、責任感とかないわけ!??と思いがちな方は、先延ばしをしている人への理解を深めることで、もう少し違った見方になると思います。