時代の変化は新たな言葉もたくさん生み出しています。
『デジタル・ディスラプション』(Digital Disruption)もその一つ。
これは、ハーバード・ビジネス・スクールの教授による 『イノベーションのジレンマ』の中で紹介されている言葉です。
ディスラプションとは、もともと「破壊する」とか「崩壊する」というなんだか穏やかならぬ意味なのですが、『デジタル・ディスラプション』が意味するところは、新しい技術の進化や導入によって、既存の技術が廃れてしまうことを指しています。正確には、新技術の登場が、既存の技術の価値に”影響を与えること”を言います。
iPhoneシリーズも毎回新モデルが発売するたびに、既存モデルの価値が下がってますね。
昔の例えで言うと、そろばんも古来からの発明だったけれど、もうそろばんを使っている人はいませんね・・・
前回リープフロッグ現象の記事でIT負債について少し話しましたが、
既存システムが多くの企業で重荷となり、新技術にスムーズに移行できないというのは
このデジタル・ディスラプションによるものです。
『イノベーションのジレンマ』の日本語のサブタイトルが、”技術革新が巨大企業を滅ぼす時”とあるのですが、思わず鳥肌が立ってしまいます。
このデジタル・ディスラプションは、次々と洪水のように新しい技術が開発されていくにしたがって日々起きている現象です。
物理的なモノを製造することや既存インフラに頼ってサービスを提供すること自体がリスクに思えてしまう時代かもしれませんね。
『答えがない時代』という言葉が頭に浮かびます。